1月17日の月曜日、午前11時、六年落ちの中古外車をテキトーに操りつつセンター北駅まで行き、
日能研関東の小嶋勇会長にお会いしてきました。
「老人はさあ、キョウイクとキョウヨウが無くて寂しいって、道場六三郎さんが言ってたよ。
これはさ、教育と教養じゃないんだな・・・今日朝起きて行くところが無い、
今日朝起きて用が無い・・・ということなのさ」
いきなりジョークで気分をほぐしていただき、出された珈琲の味も格別とあいなった。
「最近何かトピックスってありますかア?」
一緒に香港まで行った仲なので、最近はくだけた言葉がついつい出てしまう。
「おーおー、自由が丘がさあ、もうテナントが入らないから、駐車場のスペース使ってね、
ちょっと奇抜なデザインの自社ビルを建てるんだよ・・・これがそのパースだ」
斜面ではないが、各階に陽の当たるテラスがあり、自由が丘界隈を闊歩する若奥様たちの寄り付きそうなビルだ。
「塾の生徒数はこれから減っていくから、何か新しいビジネスをしていかないと危機管理にならないぞ」
不動産関係のサイドビジネスを手掛ける塾が増えている。
自社ビルを建てて空いたスペースをテナントとして貸し出す。
マンションを建てて販売する。失敗は許されない分野だが、手掛けて面白いビジネスでもある。
「また新しい本を出しませんか?」
「いいけど、ありきたりだとツマラナイぞ」
「今回は対談でいきたいんですよ」
「相手は誰だよ? 元文科省とかだったら御免だな」
「・・・塾業界の人しか考えていませんが、ボチボチ決めたいと思ってます」
「なーんだ・・・まあ、お前さんに任せるよ。ベテランでもいいし、思い切って若手のリーダーでもいいし、読者が面白いと思うものを作れたら売れるよ」
まるで大きな野望を抱く少年のような輝く目をして見つめられて、元気をもらって帰る。
エレベーターまで送っていただく。
「楽しい仕事をしようよ!」
“自分の城”を築いていい気になっていた自分が壊され、新たな仕事をしようとするエネルギーを
もらえた一日となった。 By 豚々拍子