※取材塾は匿名としてあります。また、各項目の内容は複数の塾の情報を合体してあります。
大都市圏の郊外でしぶとく生き残っているB塾だが、最近塾長の言うことを全くきかないグループがいるという。
「良く言えばマイペースで他人の邪魔にはならないが、塾のまとまりとしてはいただけない。停滞前線という感じだね・・・」と塾長は言う。
「夏期講習の仕込みで大事な時にも、『営業なんてやってられるか』って感じでマイペース。全体の士気が上がらないから、今年も夏期の外部生は前年を大幅に下回った・・・この調子だと来年は、夏期講習なんて内部生だけでやったほうがいい」
自棄気味の塾長は「突破口」として、卒塾生を積極的に時間講師に採用しつつある。他塾の攻勢に対抗して無料体験もやったし、割引も当たり前になっているが、どうやっても生徒は増えなくなっているのだ。ここで起死回生のプランが必要である。
「愛弟子たちが社内の雰囲気を改善してくれることを願っている。熱血指導で合格した人たちだから、生徒指導にもハートが入っている。それを見ても改善されなければ、マイペースさんたちには消えてもらうしかないだろう」
人材難のいま、一人でも有能な講師が欲しいのが正直な気持ちだが、B塾らしくなくなるのは、塾長としては堪えられない。
「講師の頭数を揃えても・・・生徒がそれだけいるとは限らない時代になってきた。それならば、粒ぞろいの講師が少人数の生徒を指導する体制のほうがまだいい・・・かつて塾を創設した頃に戻ったようだが、本来塾とはそうあるべきものかもしれない・・・」
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