愛媛県松山市、ある日の深夜。
Bar gにて。
「マスターのお嬢さんは中三の受験生でしょ。会話してる?」
「実は昨年、とことん話ましてね。それで彼女の将来やりたいこと、やりたい仕事を教えてもらったんです」。
「へー。でっ、何?」
「テレビで見てこれだ!と思ったらしいんです。チャイルドライフスペシャリストって知ってます?
小児科のドクターと患者の子どもたちの間に入って、マネージメントする仕事。
患者っていっても小さな子どもたちじゃないですか。
なかなか先生に自分のこと言えないでしょう。そこでその子の代わりになって
しゃべってやったり。ね。日本にはその資格を持っている人、まだ10人ぐらいだそうです。
で、その資格を取るために、松山東でもなく、南でもなく、英会話に力を入れている高校を受験す
るって言うんです。
当然そのあとは海外留学でしょうね。正直、そこまで考えているとは思いませんでしたよ」。
「・・・・・まっとうだ! 実にまっとうだ! 実にすばらしいお嬢さんだ。
お嬢さんに乾杯したい。マスター、マティーニ・オンザロックス、もう一杯!」
梅雨けぶる薫る仏蘭西萬翠荘
ドクター大善寺
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