福島県福島市にスポーツ心理学を取り入れたユニークな学習塾がある。
塾長自身が大学時代テニスの選手で、大学のスポーツ心理学の講義を聴き、教えられた通り試合に臨んだら勝ち続け、上位に進出できたとのことで、後に学習塾を起業するに当たって、このときの経験を活かして、学習塾にもこのノウハウを取り入れることを思いついたという。
近頃、スポーツの世界では、イメージトレーニングを練習に取り入れることが当たり前になってきています。試合に臨む自分を想像し、勝ちパターンをイメージで浮かべる。
問題点を事前に把握しておいて、試合中のその局面を想像し、軌道修正する。
この自己訓練によって、試合当日は内在している自分の実力をフルに発揮できるのだ。
学習においても、この手法は実に有効で、模擬テストなどを使って訓練することができる。
その福島の塾の壁には塾生が手書きした張り紙が貼ってあるが、それはなんと、来年2009年4月の入試テストで合格した時をイメージした、自分自身の成功談なのだ。
つまり一年先の自分の成功談。先に合格したイメージを掴ませ、その感動的な文章を毎日のように見つめさせるのだそうだ。その成功談に対して、今現在自分は何をしなければいけないのか。論理的に見つめることができると言うわけだ。
なるほど、勉強法として実にユニークで先進的だと感心したのだった。
月刊『私塾界』編集部