謹んで、株式会社早稲田アカデミー、故須野田誠社長のご逝去を悼み、御霊前に申し上げます。
5月21日の須野田誠社長ご逝去の悲報に接し、私塾人の一員として大きく落胆するとともに、ご遺族の方々、社員の皆さまにもこころからお悔やみ申し上げます。
須野田誠社長は、公教育の指導が偏差値至上型の“詰めこみ教育”から、所謂“ゆとり教育”へと移行し、学習塾業界の過渡期を迎えようとしていた1975年に、当時早稲田大学の学生でありながら、個人で現在の早稲田アカデミーの原型となる小中学生向けの学習塾を発足され、それから30年余りの間に、常にトップランナーとして早稲田アカデミーを牽引されてきました。
2004年にはジャスダックへの株式上場とともに売上高は100億円を突破、昨年2007年には東証二部への株式上場も果たし、輝かしい合格実績で毎年記録を塗り替え続けながら教室数も114教室まで伸ばし、近年では“学力低下”が叫ばれる公教育の現場に対しても積極的な支援を行うなど、貴殿のような立派な指導者を失ったことは、私塾界のみならず教育界全体、ひいては社会経済界においても誠に大きな損失であると言わざるを得ません。
しかしながら、早稲田アカデミーは貴殿の育てられた幾多の優秀な人財を擁しており、須野田誠社長の築かれた礎のうえに、今後ますますの発展を続けられるであろうことを確信いたしております。
ここに須野田誠社長への哀悼の意を表し、こころからご冥福をお祈りいたしまして、お別れの言葉とさせていただきます。
2008年5月23日
株式会社私塾界 代表取締役 山田 雄司
月刊『私塾界』6月号では「トップインタビュー」にご登場いただき、早稲田アカデミーの輝かしい未来について語っていただいております。
印刷終了後の訃報とはいえ、一旦は発行を見送ろうかという意見もありましたが、おそらくは本誌の記事が須野田誠社長の生前最後のオフィシャルな主張にもなるとの結論から、哀悼の想いを込め、敢えて発行することといたしました。