来年度から始まる「放課後子どもプラン」の行方がどうも気になる。
周知のように同プランは、これまで厚労省が推進してきた「放課後児童クラブ」と文科省が行ってきた「地域子ども教室」を発展的に解消し、一本化しようというものだ。
発想自体は悪くはない。
「学童保育」とも呼ばれる児童クラブは、もともとおもに共働き家庭の10歳未満の子どもが放課後安心して過ごせる場の提供を目的にしていた。
子ども教室のほうも、小中学生が安全にスポーツや文化活動など多彩な活動ができる拠点の提供を目的に実施されていた。
「子どもの居場所」作りという目的自体にそう差があるわけではなく、一緒になったほうがなにかと便利といってよい。
ところが、「子どもプラン」になったとたん、目的に少々違ったニュアンスが加わる。
文科省の予算書をみると、居場所作りというおそらくは本来の目的のほかにこう書いてある。
「なお、この取組の中で、家庭の経済力等にかかわらず、学ぶ意欲のある子どもたちの学習機会の充実を図る」
要するに、学校の中にお上のお墨付きのミニ塾を作りたいのではないのか。
下司にはどうもそう思われてならない。
このプランの最大の推進役、教育再生会議担当の山谷首相補佐官は、同プランを中学生まで拡大することに意欲的だといわれている。
その点も含めてウオッチしておく必要がありそうだ。
Written by PSC
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