元P進学塾の塾長は、今では都心の箸屋さん。息子はインターネット関係で「大化け」したらしいが詳しくは知らない。その二階には元幹部の経営する和食処があり、これはなかなか美味しい。旬の素材でつくり料理と厳選した米など、若い女性にも好評らしい。帰る時は使った箸をお土産にもらえる。もちろん下の箸屋の商品だ。塾を引退して隠居商売で成功している実例かな??
かつて、P塾は売上ベースで約40億円ほどになったが、株式公開のあと社長交代、グループ指導への業態転換、組織変更、人員整理などを経て他社に売却され、現在はスケルトン状態。優秀な人材が沢山いたが、それぞれ独立した。
1980年代に栄華を誇ったJ学園と同様、急成長した進学塾は何かのきっかけで同じような衰退の道を辿る。池袋のT学園も先日売り渡された・・・
これから波乱が起きそうな塾もいくつかある・・・西麻布のBARで、業界関係者の本音飲み会・・・こんな話が出た。
「今年の中学入試はとても厳しかったね。倍率が凄い。軒並み不合格が出て、中学入試難民がどこの塾も多くて第二志望以下の受験指導でみんな大忙しらしい」
「そういえば合格実績をいち早く発表する塾も今年はおとなしい」
「私学側は喜んでいるけど・・・塾に生徒を受験させてくれと嘆願していた私学も今年は何も言わない」
「首都圏の進学塾の合格実績がそれぞれ相当落ち込みそうだね」
「私学の受験者数は増えても、結局少子化だから、入学できる数は限られている。大学受験と同様に親は“お金をかけて入れるに値する私学”にしか入れたくない。だから第一志望に不合格すると塾の先生に食ってかかる・・・」
「どうして?」
「どこの塾もいつもの年と同じように“大丈夫これなら合格しますよ”なんて安請け合いしていたからだ」
「不合格 シンパが突然 クレーマー・・・って感じだね」
「合格保証なんてしてたら倒産しちゃう塾がたっくさん出るぞ」
生徒欲しさ、信頼欲しさのため不用意に「合格保証」など導入しないほうがいいようだ。それよりも地に足をつけた丁寧な指導と明るいイベント、地域密着型の塾として口コミを少しずつ増やすしかない。名門塾を見学する人は多いが、「どうやったら生徒がこれほどたくさん来るんですかねえ」などと質問する人は何を見ても参考にはならないのだろう・・・そんな暇があったら不当表示違反にならないように気をつけたほうがいい。
written by DAMEN
コメント