先週の土曜日、東京八重洲の「田中八重洲画廊」に行ってきました。「私塾界」の著名人インタビューで、田淵隆三画伯にお会いするためです。
画伯は、東京芸大日本画科を出られて、長年、高校で美術を教えておられました。学生時代、東京芸大の主任助教授はつい最近鬼籍に入られた、日本画家の最高峰、平山郁夫。その助教授に学ばれた先生と同輩のお弟子さん達が、いわば次世代の日本画界を引っ張っておられる方々で、田淵先生もそのお一人です。ただ、先生は日本画をやめて、油絵で描きます。その理由は先生が行動の画家であるから。風景画を描くとき、その場で完成させます。フットワークが身上で、油絵のほうが良いそうです。
また、個展では、訪れた方の似顔絵を画伯がその場で水彩画で描きます。一期一会を大切にし、その出会いをとても貴重な時間と考えてのことです。私めにも似顔絵を描いてくださいました。(因みに、画伯の絵は1号10万円、それが無料で画いてくださる!)
先生はヨーロッパ、エジプト、ユーラシア大陸を巡り、現在はエベレストにこだわっていて、三浦雄一郎さんと一緒に登る計画も進行中だそうです。もっとも、先生が行けるのは標高4,200メートルほど。
エジプトのピラミッドにせよ、エベレストにせよ、先生の絵には穏やかな太陽の光を感じます。
「太陽はすべて生きとし生けるものの命。教育でも子どもが小さいころから太陽を感じさせなさい、そして、太陽が初めにあって、人間がすべてのものの関係性において生きているのだと、あるいは生かされているのだと、教えるべきです」。これは画伯の言葉。
※詳細は、『月刊私塾界』の「著名人に聞く」をお読みください。(2010年3月号に掲載予定)
手の甲の 皺見ておもふ 朽ち枯葉
ドクター大善寺
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