──SAPIX中学部・高校部グループ化の真相は?
10月19日(月)午後1時から、代々木ゼミナールの 副理事長であり今回、SAPIX中学部高校部を運営するサピエンス研究所を買収した(株)日本入試センターの社長の高宮敏郎氏(36)にお会いし、その真相(?)を探るべく取材しました。
代々木ににそびえ立つあの本部タワー(地下3階地上26階)の最上階、26階の応接室に通されたのですが、ガラス張りの部屋の隣には空中庭園があり、それはもう見晴らしのいいものでした。まさに新宿を一望できるといった表現がふさわしいですね。
取材の主要なテーマはもちろん、SAPIX中学部高校部の買収についてでしたが、高宮氏によると、買収とかM&Aという言葉は使わずに「グループ化」と言っているそうです。
大学入試は当然高校受験とも密接な関係があり、毎年難関高校の実績を確実に出しているSAPIX中学部高校部とのグループ化は大変意義のあるものだと語っていました。これにより両社の相乗効果によってさらに強くなれるとの見解を示しています。
私から見ても、今回のM&A、じゃなかった“グループ化”は、両社ともにメリットの大きいものだと思われます。これまで大学浪人生を主体にやってきた代ゼミグループにとっては、どうしても強力な現役高校生をもつ塾が欲しかったところ。一方、サピエンス研究所は実績は出せど他の大手塾同様、中学生の塾離れが続くなか生徒が思うように集められず、その出口を探っていたところと、推測できます。
おそらく塾業界は今後もM&A、グループ化、業務提携などが行われていくことでしょう。今だって水面下では様々な交渉が進んでいるそうです。
しかし、M&Aやグループ化、業務提携等を成功させるにはやはり秘訣があるようです。そのあたりのことも伺ってきましたので、『月刊私塾界』12月号を楽しみにしていてください。
ズッキーニ