──検査キットを記念にどうぞと、病院で言われた!?
先週、私は新型インフルエンザに感染した。
まさか自分がと高をくくっていたが、いともあっさりと掛かってしまった。
感染源は特定できていないが、自分自身の前後の行動を追いながら、どれだけ感染するタイミングがあったのか、そして感染してから発症するまでの行動や、完治して現在に至るまでの過程を少し長くなるが振り返ってみたい。
■感染
先週の日曜日は、広島で「秋季5大都市 学習塾経営セミナー」が行われたので、前日の土曜日から大阪で一泊し、翌朝新幹線で広島入りした。広島は200名近い人たちで埋め尽くされた。私はセミナーを終えると、他のスタッフとは別行動、新幹線で神戸に移動。日曜夕方の上り線の新幹線とあって、座席は満席だった。
神戸に移動したのは、翌月曜日兵庫県三木市のマスターズゴルフ倶楽部で、歌手の郷ひろみさんと(社)日本青少年育成協会が主催する、チャリティゴルフコンペ「Love for Our Children Saver's Forum」に参加するためだ。
翌朝6時半にホテルを出発、車で約一時間、8時前にはマスターズゴルフ倶楽部に到着した。その時点ではまだなんの異常も感じられなかった。
この日は、チャリティコンペに参加する270人あまりの人が参加することになっているため、クラブハウスの中も混み合っていた。我々の組は9時頃スタートする予定だったが、30分ほど押して9時半頃にスタート。
そして、前半の9ホールを回っている途中から、喉の奥にちょっとした痛みを感じ始める。このまま放っておくと完全にカゼに発展するパターンだと思い、ラウンド中はちみつレモンを飲んだり、ビタミンCが多く含まれているというブラッドオレンジのジュースでビタミンCを補給したが、多分ほとんど意味はなかっただろう。
新神戸のホテルに着く。ひとりで東京に戻った。
午前中から痛み出した喉は徐々に痛みを増してきていた。
東京駅に着いたのは23時半。朝から雨が降り続いていたため、だいぶ冷え込んでいた。東京駅から自宅近くの最寄り駅まではJR京浜東北線で40分ほど。バスも走っていない時間だったので、最寄り駅からタクシーで家に帰り着いた。家に上がると、どっと疲れが出てきて何もする気が起きず、出張の荷物もそのままに、すぐに着替えて眠った。
■増殖
翌朝起きると、喉の奥の痛みはやや存在感を増していた。
会社に行く途中で風邪薬とミネラルウォーターを買って、道端だったが気にせず薬のカプセルを飲んだ。
その日の仕事は、おそらく薬を飲んでいることもあって、フワフワした状態が続いていた。打ち合わせ中もなかなか意識を集中することができず、うまく言葉が出てこない。そんな歯痒さを抱えながら、翌日も状況が改善していないようなら、一度医者に診てもらった方がいいかもしれないと思い始めた。
■発症
前夜から、身体の怠さと頭痛が少しずつ出てきていて、風邪薬を飲んでいるにもかかわらず、明らかに違うなにかが自分の中で疼き始めているのを感じていた。
熱が出ているのか? そう思って体温計で検温してみるが、体温は平熱並み。
それなら会社に行ってとりあえず様子を見ることにしよう、と思い会社に向かった。
しかしその途中から、自分でも分かるくらい明らかに体温が上昇してきている感じがあった。これは風邪ではない、きっと新型インフルエンザか何かに感染したのだろうという確信があって、会社に入る前にコンビニでマスクを買って、手遅れかも知れないが接触する人たちに伝染さないように心掛けた。午後に一本大事な打ち合わせを入れていたので、その後に病院に行って診察してもらうことにした。
■処置
診察は、ネットで近くの病院を探して、水曜の午後を休診にしている病院も多かったのだが、池袋西口のビルの7階にあるクリニックで診てもらうことにした。
受付の際に「少し熱がありそうだ、新型インフルエンザかもしれない」と伝えると、奥の個室に通された。しばらく待っていると、看護師が細長い綿棒のようなものを持ってきて、インフルエンザの検査のためだと言って鼻から通した。この綿棒らしきものが思いのほか長く、脳みそまで届くのではなかろうかと思いながら、じっと堪えているのだが、それがまた痛いのなんの。そうこうしているうちに検査も終わって、結果が出るまでまたしばし個室で待つことになった。
5分くらい経った頃、先ほどの看護師が「先生から説明があるので、診察室まで来て下さい」と言うので、診察室に移動し医師から話を聞いた。
医師の説明はとても簡潔で分かりやすかった。「はい。新型のA型インフルエンザに感染してますね。」と言いながら、検査キットを見せてくれた。A・B・Cと記されたAの所にくっきり赤い線が出ているのが確認できた。「それ、記念にお持ち帰り下さい」と医師に言われたので、滅多にないことだし記念に貰っておくことにした。
クリニックの先生は明朗闊達な方で、診察は3分ほどで終わった。処方された薬は、インフルエンザ用のリレンザ(その先生が仰るには、効能はタミフルと一緒のようなものだが、専用の吸引器で摂取するため、タミフルに比べ効きが早いということだった)と抗生物質(ジスロマック)、それから熱が出た際の関節の痛みや頭痛を和らげてくれる麻黄湯という漢方の薬だった。
そのクリニックと同じフロアにある薬局で、先ほど処方された薬を出してもらい、リレンザは専用の吸引器の使い方を教えてもらいながら、その場で飲んだ。
その日は、まだ熱も上がり続けている感覚もあったし、これ以上なにも仕事が手に付かないであろうと感じたので、一度会社に戻り、荷物をまとめて帰宅することにした。
■療養
家に帰ってからは、とにかく家族や子どもたちに伝染さないことだけを考え、寝室に一人隔離させてもらい、じっとウィルスが消滅していくのを待つことにした。
診察を受けた夜は、熱が39℃近くまで上がったが、もらった薬を飲んでいたお陰で、身体はだいぶ楽だった。とはいえ、とうてい何かをする気にもなれないので、布団の中で暖まってじっとしていた。
■回復
翌日からは、熱も37℃台に落ち着いて、怠さも抜け、食欲も戻ってきた。ただし、この時期は一番周りの人たちに感染しやすいということも聞いていたので、隔離部屋の中でもマスクは外さず、部屋からも極力出ないようにして、出来るだけ人と接触しないように心掛けた。おかげで順調に回復し、家族にも伝染することなく、今週の月曜からは仕事に復帰することが出来た。
幸いにも(?)、ちょうど今週の日曜はセミナーも無く、月刊誌の入稿もまだ先だったので、仕事への影響も最低限で済ませることができた。
■まとめ
こうしてみても、一般的に言われていることだが、やはり早期に対応し、熱が下がってからも油断しないことが重要だと言えるだろう。
皆さんも、どんなに防衛策を講じていても、ちょっとした隙を突いて、いつどこで伝染されるか分からない状況にあり、少しでも自分が「あ、掛かったかな?」と思ったら、迷わず医師に診察してもらうことをお薦めする。
へび蔵
来年来てくれればいいですから、気にしないでください。
来年は、2曲お願いします。
すごい来場者数で、混み合っていました。600台の車・・・
私は、来年も歌う予定です。
「実に贅沢な時間」です。
投稿情報: 長野雅弘 | 2009年11 月 6日 (金) 16時47分