※取材塾は匿名としてあります。また、各項目の内容は複数の塾の情報を合体してあります。
中堅B塾の某幹部は、実は、数年前に入り込んだ大手Z塾のスパイだった。彼の裏事情を知る、ごく少ない関係者は語る。
「勉強熱心で物静かな男。ギャンブルや世俗的な女遊びなどはほとんどやらない。酒も嗜む程度。唯一、トランプが好きでマジックがいくつかできるけど、クラブに行ってもめったに披露しない。腰が低くでしゃばらない性格だ。しかし、“争いを未然に防ぐ” スパイには大変な興味があり、スパイに関する本を沢山読んでるし、映画もゾルゲや007シリーズなどはほとんど観ている・・・」
某幹部は、Z塾長にかわいがられたが、大喧嘩して飛び出したところをB塾に目をつけられて塾長自らのリクルートで採用された。最初にZ塾の全てを某幹部が暴露して、B塾長の信任を得た。清廉潔白な生活と真摯な仕事ぶりで、益々塾長から信頼を高めた某幹部は、一年で塾長の一番のブレーンとなり、株式公開に向けての準備をほとんど任されるようになった。
「だが・・・細々とZ塾長との交信は続いていたんだ。大喧嘩は確信犯で “演技” だったという噂だ。二人は “デキ” ているかもしれないという噂もある。それくらい信頼関係が深いわけだ。先を読めば、いつかB塾をZ塾に取り込むための布石ではないかな。いきなりM&Aじゃなくて、業務提携とかからはじめて・・・ね」
Z塾はすでに複数の県に展開しているが、B塾はまだ地域一番塾として一つの県にだけで展開しているが今後、Z塾のような他県展開の野望もある。資金はかなり余裕があるが、人材育成がまだまだなので、とりあえずコンテンツを外から導入してラインアップを充実させているところだ。
「内部充実が一段落して、人材育成にとりかかったあたりで何か大きな動きがありそうかな? これからはこういうM&Aの布石みたいなものが増えるような気がするよ」